27. 光があたらなくとも、生き続ける
おはようございます!
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#おうちシネマ
今日は私が最近見た映画で、オススメしたい作品があったのでご紹介します!
こちらっ!!
ウィンド・リバー
あらすじ(公式HPより引用)
なぜ、この土地(ウインド・リバー)では少女ばかりが殺されるのかーー
アメリカ中西部・ワイオミング州のネイティブアメリカンの保留地ウインド・リバー。その深い雪に閉ざされた山岳地帯で、ネイティブアメリカンの少女の死体が見つかった。第一発見者となった野生生物局の白人ハンター、コリー・ランバート(ジェレミー・レナー)は、血を吐いた状態で凍りついたその少女が、自らの娘エミリーの親友であるナタリー(ケルシー・アスビル)だと知って胸を締めつけられる。
コリーは、部族警察長ベン(グラハム・グリーン)とともにFBIの到着を待つが、視界不良の猛吹雪に見舞われ、予定より大幅に遅れてやってきたのは新米の女性捜査官ジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)ひとりだけだった。
死体発見現場に案内されたジェーンは、あまりにも不可解な状況に驚く。現場から5キロ圏内には民家がひとつもなく、ナタリーはなぜか薄着で裸足だった。前夜の気温は約マイナス30度。肺が凍って破裂するほどの極限の冷気を吸い込みながら、なぜナタリーは雪原を走って息絶えたのかーー
2017年日本公開
アメリカ
テイラー・シェリダン監督作品
なんでこの作品が印象に残ったのか・・・
まず、この作品は事実に基づいて作られた作品である、ということ。
そしてその「事実」に驚きました。
アメリカ・ネイティブアメリカン居住区で起きる事件は管轄の問題から公にされず、いろんなことが不明であること。
事件が事件として扱われず、問題が宙に浮いたままになっている。そのことを私は全然知らなかったんです!!ネイティブアメリカンの「居住区」とは、アメリカ政府に勝手に決められた住む場所です。
学生時代、カナダにある居住区を何度か訪れましたが、本当に何もない土地にただ、「家という建物が置いてある」という印象を受けたのを覚えています。
アメリカ映画によく出てくる、美しく整備された道路、きれいに刈り取られた芝生のお庭、そんなところではありません。
この映画に出てくるワイオミング、行ったことはないけど、ここの居住区も、もともと人が住むような場所ではなかったようです。
しかし他に住む、という選択肢はなく、仕方なく住みつづけている。
楽しみなど何もない。そんな自暴自棄な気持ちで行動する若者たち。
きっとそんな人たちはたくさんいるだろうに、社会からは全く光が当てられず、まるで、存在しないかのように扱われる・・・
私が彼らに初めて興味を持ち、勉強し始めてからすでに25年も経ってます。当時も同じような問題を耳にしたし、実際目にもしました。
今もなお、同じ問題を抱えてる。
25年も経っているのに。
一体何が問題なのか。。。
そんなことをぐるぐると考えてしまう映画でした。
ストーリーは全然難しくなくて、簡単についていけるし
登場人物たちもいい感じです。そして凍りつくような寒さの景色がとっても美しいです。
最後に、監督さんのメッセージをここに載せておきます。
「本作では、アメリカの辺境と言われる地の中で最も明白なものであり、アメリカの最大の失敗であるネイティブアメリカンの保留地が舞台になっています。登場人物のパーソナルな視点からは、人が悲劇を体験した後に心の整理がつかないながらも前に進んでいく姿を追い、より大きな視点では、人が住むべきではない地に人を強制的に住まわせるとどのようなことが起こるかを追っています。
そこは地形自体が敵のように向かってくる冷酷な地です。ガンよりも殺人による死亡率が高く、強姦は大人の女性になろうとしている少女にとって通過儀礼であると見なされているような場所なのです。またそこでは、法の支配が自然の支配に屈します。北米の中でこの100年間に最も変化が少なかった場所であり、その少ないながらも起こった変化のために最も苦しんできた場所なのです。」
なかなかショッキングじゃないですか。
キラキラしたアメリカとは違う、もう一つのアメリカです。
この作品はアマゾンPrime Video他で観ることができます!
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